ジャーナル

マットレスの手作業によるタフティングとは?

タフティングは、重ねた詰め物を糸などで所定の位置に留める方法です。手作業で行う場合は、長い針で層に糸を通します。工程を理解するには、表面に見えるくぼみより、糸がどこを通り、どの層を留めているかを見ると分かりやすくなります。

手作業でタフティングした表面
手作業でタフティングした表面

詰め物の重なりを点で留める

層を重ねた状態で長い針を通し、糸を引いて所定の位置で留めます。留め点では生地や詰め物が引き寄せられるため、表面にくぼみが出ることがあります。留め点の間には詰め物のふくらみが残り、その差が表面の形にも表れます。

何層に糸が届くか、どこに結びつけるか、留め具が表に出るかは設計によって異なります。手作業という表示から分かるのは作業方法です。実際の留め方を知るには、糸の経路や留める範囲が分かる断面図とあわせて見ます。

キルティングや飾り縫いとどう見分けるか

表面のキルティングは、一般に側生地とそのすぐ下の薄い詰め物を縫い合わせる方法です。タフティングは、点ごとに糸などを通して層を留めます。表面の縫い目やくぼみの形が似ていても、それぞれの糸がどこまで届くかを写真から読み取るのは難しいことがあります。

販売店では「この縫い目が固定しているのは表面の生地だけですか。それとも下の詰め物も留めていますか」と尋ねてみてください。表面の仕上げと内部の固定方法を分けて答えてもらうと、二つの技法が一つの製品に使われている場合にも理解しやすくなります。

ボタンが見えないタフティングもある

歴史的な米国特許 US2756443A には、側生地の内側にあるループを用いて糸を留める方法が図示されています。外からボタンが見えない構造でも、内部の層を糸で固定できる例です。

この特許図は留め方の一例です。購入時に知りたいのは、検討中の製品で糸がどう通るかです。表地の近くで留めるか、より深い詰め物までまとめるかを、該当モデルの説明で確認しましょう。

接着剤の使用は、工程と部材を分けて確認する

DerOath の Luna と Vantis では、詰め物の層を手作業のタフティングで固定し、その固定工程に接着剤を使用していません。糸による点留めが、層をまとめる役割を担います。

製品全体での接着剤の使用を知りたい場合は、詰め物の固定に加え、側面、スプリングの組み立て、あらかじめ成形された部材についても、工程ごとに確認します。どの部材をどの方法で固定しているかが分かれば、メーカーの説明を同じ範囲で比較できます。

同じ手作業でも、重なる素材はモデルごとに違う

Luna と Vantis はどちらも手作業で詰め物を留め、馬の尾毛とウール・コットンの層を用いています。Luna にはコットンのチェック生地と本体のオーストラリア産カシミヤ層、Vantis にはシェニール生地とトッパーの桑蚕シルク層が使われています。

仕上げの技法が共通していても、身体に近い側生地や詰め物、下のスプリングの組み合わせが変われば、触った感触や沈み込みも変わり得ます。タフティングを比較の一項目にしたうえで、トッパーと本体の仕様を並べて見ましょう。

試し寝で留め点の感触を比べる

試せるなら、普段使う姿勢で身体を預け、留め点に近い位置と、その間の位置で表面の当たり方を比べます。横向きで肩が当たる位置や、仰向けで腰を預ける位置など、自分が気になる場所を決めておくと、短い試し寝でも確認しやすくなります。

使う予定のシーツやパッドの厚みも、表面の感触に関わります。店頭のサンプルに厚いパッドが載っている場合は、その下の仕様や組み合わせを確認し、別のモデルと試し比べるときも条件をそろえましょう。

購入前に仕様表と照らし合わせる

① 手作業を行う部材はどれか、② 糸はどの層を固定しているか、③ 接着剤についての説明はどの工程に当てはまるか、④ 表面の留め方は試し寝した現品と注文仕様で同じか。四点が分かれば、表面の見た目と内部の構造を結びつけて検討できます。

Luna と Vantis を比較
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